用語解説

学びのつまずきの原因を探る

「できない」という壁を乗り越えるために、原因を理解し方法を選ぶ大切さ
かつては、できないときは同じやり方で繰り返すのが一般的でしたが、それでは学ぶ意欲を失う子供もいます。実際には、「できない」にはそれぞれ原因があり、それに合った対処法を見つけることで、壁を乗り越えることができます。
「できない」という困りごとは子供によって異なります。原因を理解せずに同じ練習を続けても、効果は上がりません。大切なのは、子供自身が原因を見つけ、合った方法を選べるようになることです。
読むことの学習例:自分に合った方法を選ぶ
「読む」だけでも、様々な方法があります。子供が自分に合ったやり方を選ぶことで、学びのつまずきを乗り越えることができます。

•先生や友達の音読を聞きながら読む
•音読をまねして読む
•一人で声に出して読む/黙読する
•線を引きながら読む
•指でなぞる、文の区切りに印をつける
•漢字にルビをふる、物差しを使って読む
•スリットで読む場所を絞る
•タブレットの読み上げ機能を使う
•文字を拡大する/縦書きを横書きに変える
•ハイライトで読む場所を強調する

例えば、文字を読むのが苦手な子が、タブレットの読み上げ機能を使って音と一緒に文字を追うことで内容が理解できるようになったり、行を飛ばしてしまう子がスリットや物差しを使うことで集中して読めるようになったりするなど、工夫ひとつで変化が生まれます。こうした経験を通して、子供が「この方法だと読みやすい」「これならわかる」と自分に合った方法を見つけ、選べるようになることが大切です。学び方を自ら選び、工夫していく力を育むことが、学びの自立へとつながります。